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ABC-Zを全力でサポートするブログ。当方、塚ちゃん寄りの戸塚田担。PRの他に感想や考察、萌えポイントを綴っていく予定。基本的に亀更新です。何かコメントなどあればツイッターまでお願いします!→@NRNL_hotaru ※ジャニオタ卒業した為、更新終了しました※

舞台 BACK BEAT の劇中演奏・使用曲+aを解説。

6/23、やまと芸術文化ホール昼公演にて二度目の観劇をしてきました。申し訳ないことにかなりの記憶違いがあったことが分かったので、記事を大幅に訂正、更に千秋楽公演を観劇した感想を追記していきたいと思います。

 

 

6/3朝、まさかの舞台スタッフの方から直接記事への補足とお褒めの言葉を頂きました。感動と感激で泣きそう…!!なので、その方から頂いた補足を元に更に追記しています。箇所は、バディホリーの曲についてと、リンゴのドラムセットについてです。スタッフの方、本当にありがとうございました!!

 

 

6/2夜、メンバーについて追記しました。曲の解説からは少し離れるところもありますが、ビートルズを語る上でメンバーについては最も欠かせない話なので。

 

 

 

 

全くブログを更新してなくてすみません。もうすぐ1年経ってしまう(汗)

 

とりあえず、昨日観てきたビートルズ草創期を描いたとっつーの舞台BACK BEATで使用・演奏された曲の解説などを載せていきたいと思います。何故、解説しようと思ったかというと、この舞台を観て劇中音楽に興味を持ってくれた人達に、少しでもビートルズやオールディーズの魅力をお伝えしたいと思ったからです。

 

舞台 BACK BEATの公式はこちら↓↓

https://www.backbeat-stage.jp/

 

因みに私はビートルズファンでもあり、今は落ち着いているけど一時期はポールのライブやビートルズ関連のイベントやライブにも行ってました。あとビートルズのアルバムはほぼ全て音源持ってます。ビートルズ程ではないけどオールディーズもわりと聞いてきた方です。あっ一応言っておきますと私はアラサーです。ビートルズ世代の人間ではありません笑  

 

手元にある音源のみの解説になりますので、一部の曲は省いていますがご了承ください。あと思い切りネタバレしてるのでまだ観てない、ネタバレ嫌という方は要注意を。

 


・johnny B good

アーティスト:THE BEATLES

収録:live at the BBC

ジョンがスチュにベースを教えてあげる曲であり、ハンブルクに来てライブハウスのオーナーであるブルーノに自分達の演奏を初めて披露する曲。原曲はロックの神様チャックベリー。ビートルズ版もきちんと音源化されてる。因みに映画バックトゥザフューチャーで主人公がギター演奏してるのもこの曲。

 

・good golly miss molly

アーティスト:Little Richard

収録:The very best of little richard

ジョンやポールが憧れたリトルリチャード。ピアノを弾きながらハイトーンボイスでパワフルに歌う姿が印象的。舞台では確か皆が楽しそうに踊りまくる曲だった気がする(うろ覚え)

 

6/23追記:…と書いたが、踊りまくるどころかガッツリ演奏していた…大変失礼しました。疾走感のある8ビートで畳み掛けるジョンのボーカルが凄くカッコいい。


・that'll be the day

アーティスト:Buddy Holly&The Crickets

収録:The very best of Buddy Holly&The Crickets

ジョンが敬愛する夭折のロッカー、バディーホリーの曲。黒縁眼鏡をかけたりとバディの真似をよくしていたジョン。バディは22歳という若さで飛行機墜落事故によりこの世を去った。バディがもう少し長生きしていたらロックの歴史は変わっていたかもしれないといわれている。私はオールディーズのロックではバディホリーが凄く好きなので、まさかこの舞台のBGMに使用されるとは思わず凄く嬉しかった。しかし舞台でどこに使われてたか、肝心なところがうろ覚えなのが辛い。確か最初の方だったはず…ちなみにBGM扱いみたいでパンフには載っていない。

 

追記:スタッフの方から補足を頂きました。この曲はリバプールからハンブルクへ移動する際に使用されていました。たぶんメンバーが車に乗ってるシーンかなと。

 

6/23追記:訂正するのは申し訳ないのですが、この曲が使われたのは、全員が揃って一番最初に踊るシーンでした。まずこの曲でこの作品の世界観を観客に知ってもらおう、そんな掴みの一曲という感じがした。因みに前回、重要なことを書き忘れた。この曲は、クオリーメン時代にビートルズが初めてレコーディングした曲でもあり、レア音源などが収録されているマニア向けのアルバムanthology1にも入っている。当時の音源そのままなので、音質がかなり劣化しており非常に聞きにくいが、その劣化っぷりが逆にレアさを引き立てている感じがするし、ジョンのボーカルも初々しいので興味のある方はぜひ聴いてみて欲しい。


・Be-Bop-A-Lula

アーティスト:John Lennon

収録:Rock'n'Roll

スチュの口癖「ビーバップルーラ!」はたぶんこの曲から来たんだろう。原曲は全く違うアーティストだけど、個人的にはジョンのカバー版を全力でオススメしたい。これはジョンが16歳の時に聞いてた曲達をカバーしたジョンのルーツを探れるアルバム。まさにこの舞台作品に近い頃の曲が詰まってるので、舞台の雰囲気が気に入った人にぜひ聞いてもらいたい。ジャケットもハンブルク時代のメンバーが写っててエモい。(残像だけど)パンフの解説にも登場しているのである意味この作品の必須アイテムかも。


・the sheik of araby

・my bonnie 

・ain't she sweet

アーティスト:THE BEATLES

収録:Anthology 1

先ほど、バディホリーのthat'll be the dayの項目でも少し紹介したビートルズの未発表、レア音源などを集めたビートルマニア向けのアルバムがこちら。連ねた曲はこのアルバムにしか入っておらず、メインのアルバムには全く収録されてないめちゃくちゃマニアックな曲たち。特にジョージボーカルのthe sheik~は、ビートルマニアとまではいかないが、それなりにビートルズの知識は蓄えてきたと自負している私もジョージがこれを歌い出した時は「…この曲なんだっけ?(汗)」って思ったほど。うろ覚えだから神奈川公演ではしっかり辰巳ジョージの歌声を耳に焼き付けたい。

 

追記:ここで少し、辰巳ジョージについて触れたい。ジョージはビートルズの中で最年少。デビューしてからは静かなビートルと言われていたが、ハンブルク時代はまだまだ若くて愛嬌のある末っ子というキャラだったのだが、辰巳くんはそんなジョージを見事に演じていた。まだ女の子のことも知らない青臭い感じが凄く可愛かった。そして、何といっても辰巳くんのギターは初心者とは思えないほどのクォリティ。もっとぎこちないのかと思っていたけど普通に耳に馴染むレベル。完璧とはいかないまでも初心者ならではの荒削りな感じがまだ駆け出しの頃のビートルズの雰囲気にぴったりだった。ジョージはビートルズ後期でとんでもない才能を発揮するのでハンブルク時代はまだ全く頭角を表していないので有名な曲もないんだけど、ビートルズ初期だとチャックベリーなどのカバー曲のボーカルを取ることもあり、個人的にはジョージの初期人気曲Roll Over Beethovenを歌ってる辰巳くんが見たかったなと。

 

6/23追記:スチュとアストリッドが愛し合う時の曲を、私はポールが弾き語るa taste of honeyだと記憶していたのだがそれは間違いでジョンがソロで歌うain't she sweetだった。ギターを持たずにスタンドマイクをかっこよく使いながら色気たっぷりに歌うジョンが凄くエロかっこよかった…隣でイチャつくスチュとアストリッドの雰囲気を良い感じで盛り上げていた。


・long tall sally

・slow down

・bad boy

アーティスト:THE BEATLES

収録:Past Masters vol.1

long  tall sallyはポールのシャウトが心地よいめちゃくちゃかっこいい曲。ポール推しの私が全力でオススメしたいポールボーカル曲。これを歌いこなせるのはミュージシャンとして経験豊富なjuonさんだからこそなんだろうなと。因みにこれもカバーで、原曲は冒頭にも登場したリトルリチャード。先程紹介した彼のベスト版にも入ってるのでビートルズ版と聞き比べてみるのも面白いかも。

 

追記:この舞台作品で、ある意味私が一番驚いたのはjuonさん演じるポールだった。バンドの質を高める為なら仲間を切り捨てるという冷酷な一面は衝撃的だけど、プロ意識が高くて音楽馬鹿(褒めてる)なキャラは私が知ってる、私が大好きなポールそのものだった。先程も書いたようにボーカルやコーラスのクォリティも高くて感激してしまった。音楽経験豊富なjuonさんだからこそできた役。更に、デビューしてからリーゼントをやめてマッシュルームカットになった時の姿がもうポールにしか見えなくて、しかも歌い方まで寄せてきてる。あの姿を見た瞬間、ポールだ…!ポールがおる…!と、感激のあまり涙が出そうになった。何を隠そう私はビートルズの中ではポール推し!!!juonさん素敵なポールを本当にありがとうございました。


Hound Dog

・love me tender

アーティスト:Elvis Presley

収録:Elvis 30 #1  Hits

Hound  dogはビートルズ日本公演で前座を務めた尾藤イサオさんが歌うプレスリーの有名な曲。長年、ロックを歌い続けてきた尾藤さんならではの迫力あるワイルドな歌声が凄くかっこいい。尾藤さんちょい役だけど、この舞台に出演してくれて本当に嬉しい。johnny B goodを演奏するビートルズの面々を微笑ましくまた楽しそうにリズムに乗りながら眺める尾藤さんのブルーノが凄く可愛い。プレスリーもまたジョンやポールに多大な影響を与えた一人。ジョンに至ってはプレスリーの曲を聞いたことをキッカケに音楽に目覚めたそうなので、プレスリーがいなかったらビートルズは生まれてなかっただろうと思う。

 

6/23追記:因みにビートルズプレスリーと対談をしたことがある。その際のエピソードがなかなか面白いのだが、ビートルズがスーパースター・プレスリーを前にして緊張してしまい話が全く盛り上がらないという…完全にプレスリーのオタと化してるビートルズの面々を想像すると非常に面白い。しかし、その後はセッションなどを経てしっかり交流を果たしたよう。この歴史に残る記念すべき対談、プレスリー側の意向により録音や録画が禁止されていたため、本人達と関係者の証言以外は残念ながら何も残っていない。


love me tenderはすっかりアストリッドに心を開き、相思相愛になったスチュがバンドメンバーの反対を押し切ってステージ上でアストリッドの為だけに歌う姿が印象的なプレスリーのラブソング。製作発表の時に初披露された曲だからとっつーがどんな風に歌うのかは知っていたけど、舞台の上で歌うとっつーはテレビで見た彼とは全く別人だった。完全にスチュであって、戸塚祥太の姿はどこにもなくて凄く驚いた。低くて深みがあるダンディな歌声。とっつーこんな声も出せるのかとただただ感動で胸が熱くなった。グループにいる時には絶対見られないし聞けない声だと思う。とっつーは憑依型の役者だなというのを改めて実感した瞬間だった。そして、繊細で儚くてミステリアスなスチュは、とっつーにはぴったり過ぎる程のまさにはまり役だと思った。

 

追記:私はスチュのことを知ってはいたけど、どんな人かは全く知らなくて。でも、たぶんとっつーが演じた通りの人なんだろうと思った。とっつーはスチュの役が自分に来た時の心情を「なんで大好きなジョンじゃないんだと最初は思ったけど、でも自分がスチュを演じることでジョンと一緒にいられるんだと思って嬉しくなった」と語っている。舞台の上でジョンと一緒にいるスチュは本当に生き生きとしていて嬉しそうで、ああ、この人は本当にジョンが大好きで、ビートルズが大好きなんだなと凄く実感した。なんていうかとっつーのスチュは本当に舞台の上で生きてるってそう思った。だからこそスチュの死後に悲しみに暮れるジョンが椅子に座って空虚な表情でこの曲を口ずさむシーンは涙無しでは見られなかった。とっつーは儚い役が凄く似合う。それはたぶん自分に与えられた役を舞台の上で精一杯「生きている」からなんだろうと私は思う。


・you really got a hold on me

・money

・please mister postman

アーティスト:THE BEATLES

収録:With The Beatls

モノクロのメンバーのアップ写真を使ったジャケットが印象的なハンブルク時代を彷彿とさせる疾走感のあるロックなアルバム。この写真はアストリッドの影響もあると言われてるとか。この舞台を観る上で欠かせないアルバム。加藤ジョンのハードで、でも時には優しく響くボーカルはジョンらしくて凄く素敵だった。ハンブルク時代を語る上で欠かせないアルバムで、パンフの解説にも掲載されている。

 

追記:ちなみに先程紹介したジョージの初期人気曲Roll Over Beethovenもこのアルバムに収録されているのでジョージに興味を持った方はぜひ。さて、ビートルズのドラマーといえばリンゴスター。私もポールの次に好きなメンバーはリンゴなので、正直なところハンブルク時代のドラマーであるピートについてはどういう存在なのか、どういう人なのかはよく知らなかった。しかしこの舞台作品のピートは凄く男らしくてかっこよかった。スチュを追い出そうとする動きに「そんなこと絶対にさせない」と断言したり、ジョンとスチュの喧嘩を止めたり。一番グッときたのは、デビューが決まった時にビートルズのプロデューサー・マーティンにドラムが気に入らないからお前は解雇だと、敏腕マネージャーのエプスタインを介して告げられるシーン。一番みんなが辛かったハンブルク時代を一緒に乗り切ったのは俺なのに!何故だ!と問い詰めるが、もう後の祭りで。このシーンのピートからは無念さ、悔しさが凄く伝わってきて涙が込み上げた。その後に叩く怒りに満ちたドラムは感情を剥き出しにしたとてもパワフルなプレイで、ピート演じる上口さん、ドラム初心者だとは思えないほど迫力があってかっこよかった。ビートルズ成功の裏には、スチュの死と、そしてピートの無念さ・悔しさという大きな犠牲もあったことを忘れてはいけないと思う。

 

6/23追記:この日のplease mister postmanは凄く感慨深くて涙が込み上げてしまった。ビートルズを辞めるスチュが、ビートルズとして弾く最後の曲。舞台自体に換算すると、とっつーがスチュとしてこの曲を弾くのはこの回を入れてあと二回しかない。これまでスチュとビートルズメンバー、そしてとっつーとチームBACKBEATが積み重ねてきたものがどれだけ素晴らしいものか…そう思うと涙せずにはいられなかった。


・Rock and roll music

アーティスト:THE BEATLES

収録:Beatles For Sale

製作発表の時に初披露されたジョンボーカルの曲。この時の和樹くんの歌声は、まだあまりジョンらしくはないなー上手いけどなーっていうのが個人的な印象だった。正直なところ。上から目線みたいで凄く申し訳ないが…しかし舞台観に行ってたまげた。ジョンだ、ジョンがいる…!!と…笑   和樹くんの柔らかな声に深みとワイルドさが加わって、ジョンらしさが増してる。凄く曲に馴染んでいて鳥肌が立った。和樹くんのことはテニスの王子様ミュージカルで跡部景吾という人気キャラを演じたことで知り、なんて歌が上手い人なんだと驚いたけど、それから歳月が流れてまさかジョン役をやる和樹くんを目の当たりにするとは思っておらず、キャスト発表の際はめちゃくちゃ感激したのを覚えてる。この曲はビートルズが日本公演で1番最初に披露した有名な曲でもあるので、それを舞台のお披露目曲として設定したところに製作陣のこだわりとビートルズ愛を凄く感じる。

 

追記:和樹くんは、ワイルドで破天荒で素直じゃないジョンを見事に演じ切ってくれた。私が最もジョンらしいと感じたのはスチュの葬式でも酷い冗談を言いまくってスチュを笑い者にしてアストリッドの反感を買うシーン。大切な仲間を失って、誰よりも悲しいはずなのに素直になれないジョンの心の揺らぎや動揺が見事に現れていた。最後に感情を露わにして泣き叫びながらジョンが取り乱すシーンで私は涙してしまった。ジョンは思春期に父が蒸発し、母も事故で亡くしている。そしてここで最も大切な親友を失う。スチュが自分ではなくアストリッドを選んだときも寂しかっただろう。更にその親友が二度と戻らない人になってしまった。だからこそジョンの悲しみは人一倍だったに違いない。和樹くんのジョンはそういう内面も凄く表現していたなと思う。


・a taste of honey

・please  please  me

・ps.I love you

・twist and shout

アーティスト:THE BEATLES

収録:please  please  me

パンフの解説にも載っているwith the beatlesと並んでこの作品に欠かせないアルバム。

a taste~はポールがアコギで弾き語る横でスチュとアストリッドが愛を確かめ合うというめちゃくちゃロマンチックな曲。juonポールの哀愁漂う色気たっぷりのボーカルが、二人の絡みをより一層引き立てる感じで、見ていて凄くドキドキするシーンだった。噂の卑猥なシーン程ではないが、結構大胆なシーンだから純粋な戸塚担には少し刺激が強いかもしれない…

 

6/23追記:先ほども書いたが、ここは私の記憶違いで、この曲が使われたのはアストリッドのことを好きだと気づいたスチュが葛藤するシーンだった。緩やかなダンスを交えながらアストリッドへの愛を語るスチュは人を愛することの嬉しさやまた、その先へ踏み込むべきかどうかという葛藤や動揺など様々な感情の揺れが表現されており、凄く良かった。

 

please please  meはバンド演奏ではないけど、曲ができる過程を見せることで、後にレノン=マッカートニーとしてビートルズの曲作りの核となるジョンとポールの関係性が凄く良く分かる、ビートルズファンには堪らない、また凄く大事なシーンだと思った。ポールが作るメロディにジョンが「そこにもうひとつpleaseを入れてみろよ」とアドバイスして名曲が出来上がる。スチュとジョンという繋がりから、ポールとジョンという繋がりにシフトしていく感じが、切なさが入り混じる中に新しい希望が垣間見えるとにかく凄く良いシーン。


もうひとつ、ポールとジョンの曲作りが垣間見られるのがtwist and shout。軽快なラテン風のギターでこの曲を弾き語るポールにジョンが「ラテン風かよ」とイチャモンつけながらも良いアレンジを施して意気投合するっていうシーンが凄く良い。更にこの曲はデビューして成功を収めたビートルズが新ドラマーリンゴを迎えるというラストを飾るに相応しい形でバンド演奏される。ビートルズが世界で初めて行ったスタジアムライブでも披露され、カバーバンドやトリビュートバンドのライブでも今でも定番であるこの曲は、披露されると必ず会場の熱気が最高潮に達する。加藤ジョンのボーカルはそれまでワイルドさの中にあった柔らかさや優しさといった温かな要素は全て捨てて、声を潰す覚悟の全力なシャウトを聞かせてくれた。私にとってはそれが凄く心地よかったし、凄くカッコいいと思った。しかも、この曲を録音した時、ジョンは風邪をひいてて録音に否定的であったにも関わらず、「風邪だろうが喉が悪かろうがそんなの関係ない!」(ニュアンス)というプロ意識高すぎポールの一喝により、あのジョンが折れるというエピソード付き笑  ポールの一喝は事実かどうか不明だけど、ジョンが風邪を引いてたのは実話です!


更にこの曲には他にも見どころがある。ひとつのマイクで一緒にコーラスをするポールとジョージにはぜひ注目してもらいたい。サビの♪hu~♪の高音コーラスが凄く綺麗だし、二人が思い切り頭を振りながらニコニコ笑い合っているのも凄く可愛い。これも実は本人達が本当に演奏中にやっていること!そして、新しく加わったドラマーリンゴの、ニコニコ笑顔で頭を振りながら叩くというプレイスタイルが本人に限りなく近い。音に関しては専門的な知識がないから上手く言えないけど、結構寄せてると思う。あまりにも似てるから暫くリンゴに目が釘付けになってしまったほど!ドラムセット(スネアとかハイハットなど)の細かい位置も、たぶんそれまでのピート用からリンゴ用に変えたのではないかな…あくまでも私の憶測だけど。ポールとジョージもそれまでのリーゼントから髪を下ろしたのもあるけど、歌い方とか寄せてきてて本人にしか見えず、何度も我が目を疑ってしまった笑    だからたぶんポールのjuonさん、ジョージの辰巳くん、リンゴの西川くんはこの曲のライブ映像をかなり研究したかもしれない。そう思うとビートルズファンとして凄く嬉しい!


そして、傍らで椅子に座って、この曲を演奏するビートルズを嬉しそうに眺める戸塚スチュ(死後)の姿が何とも切ないのでスチュにもぜひ注目してもらいたい。要するにこの曲は…堪能するには目も耳も全部が足りない笑  たぶんこの作品の劇中曲の中で1番良い。

 

追記:スタッフの方からの補足によると、やはりピートとリンゴのドラムセットはその都度、位置を替えているそう。リンゴがドラムセットに座る体制がピートに比べて斜めなのと、スネアの叩く位置が私がいつも映像で見てるリンゴと全く同じだったので、ピートと同じドラム位置だったらそういう体制にならないよなと思ったことが、ドラムセット位置に関しての予想だった。なので、自分の予想が的中してめちゃくちゃ嬉しい!

 

6/23追記:前回はリンゴのかわいさや、曲のかっこよさに惹かれてもう楽しくて仕方がなくてずーっと笑顔で観ていたのだが、今回は戸塚スチュの演技がより洗練されておりとても良かったので、後半はスチュやビートルズメンバーにずっと感情移入していたこともあり、この曲を傍らで静かに、また嬉しそうに眺めるスチュの姿を見た瞬間に涙が止まらなくなってしまった…曲の最初から、ではなくて途中から客席を通ってステージに上がり椅子に座って眺める、という演出がまた素晴らしくて。スチュはこの光景をどんな思いで観たのだろう?ビートルズのメンバーにもスチュが見えているだろうか?とか色々考えて。でも後ろを見るとリンゴが本当に楽しそうに嬉しそうにドラムを叩いていて、それがいつにも増して凄く可愛くて。ジョンのシャウトはかっこよくて。ポールとジョージの楽しそうなコーラスは可愛くて。結果的に、泣き笑いみたいなことになり、私の顔面はたぶんめちゃくちゃだったと思う…笑  前回も書いたけどそれだけこの一曲は見所が多くて目が足りない。BACKBEATという舞台にとって、本当に大切な、重要な一曲なんだなと、改めて感じた瞬間だった。ああ、もうこれで終わってしまうんだ、もう私はこの人達のライブを観ることは二度とないんだ、そう思うと本当に切なくていつまで経っても涙が止まらないのであった…汗


番外編

いくつか手元にない音源があり紹介できなかったものもあるが、スチュとアストリッドがメインのこの作品を観る上では絶対に欠かせない曲を最後にひとつだけ紹介させてもらいたい。楽しみにしていたけど、残念ながら劇中では披露されなかったビートルズの曲にbaby's in blackという作品がある。これは、スチュを亡くして悲しみに沈むアストリッドが彼の喪に服する意味でいつも黒い服を身に付けていた、というエピソードを基にした曲。これはワルツ調の静かなサウンドに乗せて最初から最後までポールとジョンがツインでボーカルを取るというビートルズファンの間でも人気の高い曲。日本公演でも披露されたので聞いたことがある人もいるかもしれない。どちらも主旋律となるポールとジョンのツインボーカルと切ないサウンドは凄く哀愁に満ちていて、私はこの曲を聞く度に胸が締め付けられる。あまりにも切ない曲なので、舞台で披露するには湿っぽくなってしまうかもしれない。だから劇中には登場しなかったのかなと個人的には思っている。この曲は先程も紹介したビートルズのアルバム beatles for saleにRock and roll musicと並んで収録されているので、興味ある人はぜひ聞いてみてもらいたい。

 

追記:アストリッドの存在は、バンドに変化をもたらすという意味で後にジョンが出会うオノヨーコの存在に似てるなと思った。でも違うのは、アストリッドはスチュに「自分が本当にやりたいことは何なのか」を考えさせ、スチュが進むべき道を示唆したことじゃないかなと思う。台詞にもあるように、美人なだけではなくて芯が強くて逞しくて凄くかっこいい女性。良い女ってたぶん彼女のような人のことを言うんじゃないかな。だからこそスチュが彼女に惹かれたんだろう。演じる夏子さんはこれが初舞台とは思えないほど堂々としていて滑舌も良く、高い声もよく通って、凄く聞きやすかった。そして美しくて可愛かった。女の私でも惚れるわ。ジョンはスチュが自分より彼女を選んでしまって寂しさを感じたはずなのに、数年後にオノヨーコに出会い、バンドに良くない変化をもたらしたことで、同じ気持ちをポールに味あわせてしまう形になることを想像できただろうか。バンドを活動を一切しなくなったビートルズ後期に久々のライブとなるルーフトップコンサートで、ジョンはスチュのことを思い出しただろうか。バラバラになってしまったバンドで奏でるレットイットビーを弾き、歌いながらポールは何を思っただろうか。そう考えると凄く切ない。ビートルズは輝かしい成功はもちろんあるが、その裏ではこういった複雑な話もたくさんある。特に後期の解散騒動は闇が深くて、考察する度に切なくなる。だけど後期に生み出された曲達は、その騒動の闇深さからは考えられないほどに美しくて素晴らしい曲ばかり。その辺りにビートルズというバンドがどれだけ才能を持った人の集まりだったのかがよく分かるなと私は思う。だからこそいつまでも色褪せないのかもしれない。

 

 

以上です。最初は解説書くつもりなかったんだけど、パンフ見ながら舞台のセトリをウォークマン用にプレイリスト作ってたら色々語りたくなってきてしまい…この舞台の感想の中で、ビートルズ気になる!と言ってくれている人が結構いることも凄く嬉しくて。そういう人達にオススメできたらいいなと思い、この記事を書きました。特に戸塚担さんにはビートルズをぜひ聞いてもらいたい。とっつーが愛してやまないジョンとビートルズの世界を知ることで、よりとっつーのことを知るきっかけになると思うから!

 

6/23追記:二回観劇したが、一度目に観た時に比べると千秋楽での演奏や演技は格段に良くなっており、本当に素晴らしくて何度も鳥肌が立ったし、皆の演技には何回も泣かされた。泣いてしまうだろうとは思っていたが、正直ここまで号泣するとは全く思っておらず自分でも驚いている。それはチームBACKBEATビートルズを全力で愛してくれて、舞台の上で全力でビートルズの歴史を再現してくれたからなんだろうなと私は思う。だからこそダイレクトにメンバーの思いとか熱が伝わってきたのではないだろうか。ビートルズのメンバーは既に二人が他界。そのライブはもう二度と観ることができない。そんなビートルズを舞台の上に鮮やかに蘇らせてくれたチームBACKBEATの皆様には本当に感謝の言葉と盛大な拍手を贈りたい。そしてこれを機に、ビートルズを聴いてくれる人が増えたらいいなと、心からそう思う。

 

以上、訂正や追記が何度かありましたがこれが最終版になります。長々と書いてしまいましたが、思いがけず、たくさんの方々に読んで頂き本当に嬉しく思っています。また、こんな私の拙い文章が、大好きなABC-Z、そしてビートルズと、新たなファンの方々を繋ぐ架け橋となるキッカケになれたのなら大変に光栄です。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。